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Candy Pop -10話- 一番大切な日 / 2009-07-18 (土)

今日は私の誕生日。

去年は家族と一緒に迎えたけれど今回は家族とじゃなく
お友達…ううん恋人さんと迎えることにしました。

「美咲ちゃん、お誕生日おめでとう。」

「おめでとう。」

「おめでとうっ。」

「あう…おめでとう。」

「みんなありがとうね。」

場所は優樹君の家で、お泊りも兼ねての誕生日パーティ。

初めて優樹君の家にお泊りということもあって私は結構どきどきしていたけど
みんなに祝ってもらってそんな事も忘れてしまっていた。

昼間ということもあって、お誕生日ケーキはろうそくは立てたけれど
部屋は暗くしないでろうそくの火を消しました。

「なんだかちょっと昼間にするものじゃないね。」

「うん…。」

「ごめんね。」

「ううん、いいのいいの…。」

「さあケーキを食べましょう。」

「あうっ☆」

ケーキは陽香ちゃんに頼んで買ってきてもらった「トリアンヌ」のお誕生日ケーキ。

以前、ここのケーキがおいしいって陽香ちゃんが言っていて、一緒に食べに行った時に
ケーキが並んでいるショーケースにあったものだった。

「ちゃんと半分こするからね☆」

私がちゃんとそう言ってからケーキをうまく5等分に分ける。

いつもなら家族とだから3等分か4等分に切り分けるんだけど、今日は私を含めて
5人だからかなり気を使いながら台所から持って来た包丁で切り分けた。

「それじゃあ…。」

「いただきまーす☆」

みんなでケーキを食べた。

「おいしいっ。」

「今度、他のケーキもたべにいってみるかなー。」

「おいしいよ。」

「やっぱりここのケーキはおいしいみたいだね。」

「はいっ、松並に来た時はみなさんで行きましょうか。」

「そうだね。」

「あっ、私のお店のクッキーと出してる紅茶もあるからこっちもお願いね。」

「あっありがとう…。」

優姫ちゃんはアルバイト先の喫茶店で出しているクッキーと紅茶を店長さんに頼んで
もらってきたのでした。

「優姫ちゃんの紅茶とクッキーもおいしいね。」

「うん。」

「う~ん…これは私が作ってるんじゃなくて店長のお姉さんが作ってるんだって。」

「へ~っ、そうなんだ…。」

「私あんまり料理したことないから…。」

「それじゃあ、今度みんなでお料理作りましょうよ。」

「うん、それいい考えだね。」

「あう…私も料理作ったことないけどがんばるよ。」

「次が楽しみだね☆」

そんな事を言いながらしばらく時が過ぎて、私はみんなからプレゼントをもらった。

陽香ちゃんはお手製の花のシルバーアクセサリー。
優姫ちゃんはさっき出したのとは別に用意していたクッキーと紅茶の詰め合わせ。
未羽ちゃんは未羽ちゃんの髪にしている髪飾りと同じもの。

そして優樹は…。

「えっと…。」

「これっ…。」

「もらってくれるかな…?」

私はちょっと戸惑ってしまった。

「だめ…かな…。」

「ううん、優樹ありがとうっ。」

「どういたしまして。」

優樹からもらったプレゼントはシルバーの指輪だった。

「結構高かったけど、少しバイトとかして買ったんだよ。」

「えっ…優樹がバイト…?」

「そうだよ、優姫ちゃんのところで…ちょっとね☆」

「そうなんだ…。」

「それがね…優樹は男の子として働いてたんじゃなくて…。」

「あっ…それ以上いわないでーっ><。」

「優樹…全然恥ずかしくないよ。」

「それに私も優樹のウエイトレス姿見てみたいかもw」

「うっ…うん。」

「だって女の子になるって決めたじゃない。」

「うん…。」

「優樹はもっとがんばれば私以上に可愛いと思うよ。」

「あっ…ありがとう…。」

「でも結婚…。」

「えっ!!?」

「できるよ。」

「戸籍をいじらなければちゃんとできるから><。」

「うんっ。」

「それじゃあ私はどうするのですかっ。」

「陽香ちゃん…ごめんねTT」

「陽香ちゃんも、私と結婚できたら良いのにTT」

「う~ん…あっ…。」

「何?」

「外国なら、同性結婚が出来るところがあるそうですよ。」

「そうなんだ…。」

「そこに行って結婚するのも良いかもしれませんよ。」

「いつか陽香ちゃんとも結婚できたらうれしいな…。」

「美咲ちゃんったら…。」

そんなこんなでほとんど1日が過ぎてしまった。

優姫ちゃんと未羽ちゃんは家に帰って、私と陽香ちゃんと優樹で
優樹のお母さんと一緒に夕ご飯を作って食べて、3人で同じ部屋で眠った。

さすがに3人一緒に同じ布団で寝ることは出来なかったから
私は、気をかけちゃった陽香ちゃんと一緒に寝ました。

夢の中ではなぜか3人ともがウエディングドレスを着ていて
3人の結婚式が行われる夢を見てしまいました。

「こんな事が本当に実現したら良いな…。」