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Candy Pop -11話- 優樹と一緒 / 2009-07-26 (日)

今日は私の恋人さんの優樹と一緒に帰る日だった…。

ここの所優樹が私や陽香ちゃんたちと一緒にお買い物に行くための
資金を集めるためにアルバイトをしているからなかなか優樹と会う事が
出来なくて…ちょっとさみしい思いをしていたけれど、久しぶりに
一緒に帰る…しかも私の家に遊びに来てくれるって前に約束してくれた。

「陽香ちゃん、今日は優樹が私の家に来てくれるんだよぉ…。」

「美咲ちゃんそれは良かったですね。」

「うんっ。」

「陽香ちゃんも今度私の家に遊びに来てよぉ…。」

「えぇ、今度お邪魔させてもらいますね。」

「うんっ、私の妹も喜んでくれるかも…私の妹はお花が好きだから。」

「そうなんですね…それではその時にはお花をもって行くね。」

「うん、ありがとうだよ。」

授業終了のチャイムが鳴り、私と陽香はトイレに行ってから
いつものように誰もいない大学にある時計塔の一番上の場所で
また明日のキスをして優樹のいる専門学校の手前で陽香と別れた。

「また明日、学校で会いましょうね。」

「うんっ、陽香ちゃん…(大好きだよ)」

時間は少し戻って優樹の通う専門学校でのお話…。

授業が終わって帰る支度をしている所…。

「今日は美咲の家に遊びに行くから早くしなくちゃ…。」

「でも…ここの所一緒に帰ることがなくなっちゃったから
美咲はどんな反応するのかな…。」

ボクはどんな気持ちなのかなぁ…ってちょっと想像しちゃった。

「優樹っ、久しぶりに一緒に帰れるねっ。」

「優樹と一緒に帰れなくて…とっても淋しかったんだよ…。」

「一緒に帰れてうれしいっ…。」

「大好きっ・・・ちゅっ☆」

「うわぁ!?」

ボクはちょっとドキッとすることを想像しちゃって
他の人には言えない状態になってしまった…。

「なんだか下のあたりが気持ち悪いよぉ…。」

「もしかして…。」

「あっ…。」

「どっ…どうしよう…出ちゃった…。」

「美咲に会うのがちょっと恥ずかしいよ…。」

「なんとかしていったん家に帰らないと…美咲の家に行けないよ…。」

「あっ…良い事を思いついたっ。」

「でもなんとかなるかな…。」

ボクは他のみんなにばれないように教室を出て…いつも使っている
トイレの個室に入って着替えをした。

こういう時にウィッグを持ってて良かったよ…。

このウィッグはバイトをしている時に使っているものだけど…
こんな時に役に立つなんて考えてもいなかったよ…。

「あとは…洋服も着替えて…香水も付けてっと…。」

「よしっ、パソコンを片づけて家に一度戻らなくちゃ…。」

ブルブルブルブル…。

ボクの携帯電話が震えた。

「メールがきてる…。」

「もう学校に着いたよ…だって…。」

美咲が学校の方まで来たんだ…。
急がなくちゃ…。

ボクは急いで教室に戻った…。

少し時間が経ってたからほとんどクラスの人は残っていなかった。

でも…もうボクの席の所には美咲が待っていた…。

「うぅ…困ったよぉ…。」

「でもっ美咲にボクの恥ずかしいとこだけは見せたくないし…。」

「なんとかしなくちゃ…。」

「あれ…優樹がいない…。」

「どうしちゃったのかな…。」

「今日は一緒に帰れるのに、体の調子が悪くなっちゃったのかな…?」

「あっ…あのぉ…。」

「あっ…優樹…君知りませんか?」

「あっ…はいっ、知ってますよ。」

「美咲ちゃんっていう子が来るからこの事を伝えてって…。」

「うん…それで優樹から何を聞いてるの?」

「えっと…少しだけ調子が悪いから一度家に帰ったら家に行くよーって
そう言っていました。」

「そうなんだ…でもこのパソコンとか荷物とかはどうするの?」

「あ…それは私が優樹さんの家に届けに行くんです。」

「そうなんだ…。」

「にゅう…優樹君と一緒に帰りたかったのに…。」

「(うぅ…困ったよぉ…)」

「一緒に付いていっちゃダメかな…?」

「(えっ…)」

「あ…ええ、大丈夫だと思いますよ。」

「じゃあ一緒に行きましょ。」

「はいっ…!!」

「そう言えばあなたの名前聞いてないけれど…名前は?」

「えっと…私…は…。」

「霧原優希(きりはらゆき)…だよ。

「優希ちゃんね。」

「(名前がなんだかちょっと優樹に似てるけど…違うよね…。)」

「(うぅ…気付いてるのかな…)」

少し間が空いた所でボクは荷物を片づけた…。

「それじゃあ荷物が片付いたみたいだからそろそろ帰りましょう。」

「はい。」

こうしてボクと美咲は学校を出るところまで来た。

「うーん…この香水は…覚えがないかな…。」

「早く行かないと優樹さんも家で待っていますよ。」

「あっ…そうだよね…。」

そして何事もなかったように羽丘駅に着いて新宿のボクの家に着いた。

「それじゃあ…ここで待っていてくださいね。」

「うん…。」

ボクは急いで洋服をまた違う可愛い女の子の服に変えて急いで
美咲の待つ場所へ向かった…。

「お待たせっ…。」

「優樹っ…。」

「ごめんね…ちょっと体の調子を悪くしちゃって…。」

「ううん、バイトをしているんだし…休む時はゆっくり休まないと。」

「うん…。」

「それじゃあ私の家に帰ろうっ。」

「うん…。」

「…そう言えば優希ちゃんはどうしたの?」

「あ…お母さんとお話ししてから帰るんだって…まだいるよ。」

「そうなんだ…。(なんだかちょっと気になるけど)」

「あれっ…このにおい…優希ちゃんからした香水…。」

「えっ…?(あわわ…忘れてた…)」

「優樹…隠し事してないよね…。」

「してないよぉ…。」

「なんか顔に書いてあるよ?」

「うぅ…。」

「あの…優希ちゃんは…。」

「優希ちゃんは…?」

「本当はボクの変装だったんだよ…。」

「やっぱり…。」

「気付いてたんだ…。」

「うん…でもどうして変装してたの?」

「えっと…恥ずかしい事になっちゃって…そんな状態で美咲と
一緒に帰るのはちょっとつらかったから…ウィッグを付けてたんだよ…。」

「恥ずかしい事…ってなあに?」

「うぅ…女の子の日みたいになっちゃって…大変だったんだよ…。」

「そうだったんだ…でもそうだったら言ってくれればいろいろ私も
持っているから…助けられるよ。」

「うん…ありがとうだよ。」

「でもロングの優樹も可愛かったよ。」

「えへっ…。」

「それじゃあ一緒に帰ろうっ。」

「うんっ…。」

こうして私と優樹は私の家に帰って私の家族と一緒に夕ご飯を食べて
妹と一緒に楽しい夜を過ごした…。

もちろん優樹の両親には許可はもらっていたから特に問題はなかったし
私の持っているお洋服を着てもらったり…結構楽しかった。

「そろそろ寝ないと…。」

「うん…。」

「その前に…。」

「うわっ…。」

私は優樹にキスをした…。

「(優樹大好き…。)」

「おやすみなさい…。」

「おやすみっ。」

夢の中ではいつものみんなとお話をしている夢を見たけれど…。
また見たことのない女の子と優姫ちゃんの彼氏さんみたいな人が
いたけれど…あれはなんだったのかな…。

また新たな出会いが待っているのかな…。